害獣駆除には補助金があるって本当?

今回は、「害獣駆除には補助金があるって本当?」という疑問にお答えします。

結論から言うと、補助金がもらえるかどうかは自治体の制度によります。まずは補助金の仕組みや手続きの方法など概要を知って、賢く害獣駆除を行っていきましょう。

知っておきたい「狩猟と害獣駆除の違い」

害獣駆除を行う前に、まずは狩猟との違いについて知っておきましょう。

 狩猟害獣駆除
目的個人によって異なる
(趣味や田畑への被害を防ぐなど)
田畑を荒らす害獣を減らすために追い払う
費用狩猟税を支払う義務がある報奨金をもらえる場合がある
期間11月15日〜翌年2月15日頃まで
※地域によって前後します
許可された期間の間で行う
資格狩猟免許が必要狩猟免許が必要

どちらも「鳥獣を捕る」という行為は同じですが、目的が異なるため手続きや方法なども異なります。

害獣駆除でもらえる補助金制度の仕組み

害獣駆除でもらえる補助金の制度内容や支給額などは自治体によって異なりますが、まずは補助金制度の仕組みや一般的な概要を知っておきましょう。

対象者

自治体が補助金を出す対象者は、当然ながら自治体が管轄する地域の害獣駆除のみになります。ほかの地域の駆除は支給対象になりません。

ほかには、自治体の居住者という条件以外にも、農林水産物を生産している方や農地を保有している方に制限しているケースもあります。

対象となる内容

補助金は申請すればお金をもらえるだけの単純なシステムではありません。補助金が正しく活用されるために、用途が限定されている場合がほとんどです。

<一例>

  • 害獣対策用設備の購入費用(電気柵や杭、それらに関連する資材など)
  • そのほか、害獣対策に効果があると認められるものの購入費用

中には、対象となる設備や資材を細かく指定している自治体も。このように、補助金は基本的に農地や水田を守るための仕組みであるということが分かります。

対象となる害獣

対象となる害獣は自治体によって異なりますが、以下のようなものが多いでしょう。

  • イノシシ
  • シカ
  • サル
  • ハクビシン
  • アライグマ
  • カラス ほか

必要な書類や手続き

一般的に、補助金の申請時には以下のような書類が必要です。

  • 交付申請書
  • 事業計画書
  • 報告書
  • 購入費の領収書の写し
  • 駆除した鳥害獣や対策の写真

害獣を勝手に駆除・捕獲すると違反になる

自分が保有している土地や畑に柵などを設置して被害を防ぐことについては問題ありませんが、害獣を捕獲・駆除するには免許や事前申請が必要です。許可なく捕獲・駆除してしまった場合、また許可があっても対象期間外に行ってしまった場合は、「鳥獣保護法」違反で罰せられる恐れがあります。(1年以下の懲役もしくは 50万円以下の罰金)

<害獣を捕獲するために必要な狩猟免許>

狩猟免許には以下の4種類があります。

  • 網猟免許…網を使って捕獲できる
  • わな猟免許…罠を使って捕獲できる
  • 第一種銃猟免許…銃器を使って駆除できる
  • 第二種銃猟免許…空気銃を使って駆除できる

実際に害獣駆除に補助金がある自治体の例

実際に害獣駆除に補助金を支給している自治体の例をいくつかご紹介します。

市町村神奈川県箱根町高知県日高村茨城県常陸太田市
対象者・町内に住居または敷地を所有している方
・設置した防止柵を適正に維持できる方
・村内において、現に農林水産物を生産している者・市内に居住、または相続等により市内に農地を有する市外に在住する方が、イノシシ等による被害を受ける恐れのある農地等を所有または耕作し、防獣対策設備を設置する予定の個人、または集落を基本とする3戸以上の集団  
・市税または公共料金等の滞納がない方
対象害獣・イノシシなど・イノシシやカラスなど 
対象項目・防止柵の購入費(設置費用などは対象となりません)・鳥獣被害拡大防止のため農地等に購入
・設置した「電気柵」や「網」、「トタン」等の購入経費
・イノシシやハクビシン等の侵入を防止する
電気柵、防獣ネット、防獣柵等(支柱等を含む)
補助額・町民などの方
購入費用の2分の1(限度額は2万円)
・自治会
購入費用の3分の2(限度額は3万円)
・事業者 購入費用の3分の1(限度額は2万円)
・物品購入金額(消費税含む)に2分の1を乗じて得た額(千円未満は切捨)で、補助限度額は50,000円・個人の場合
設備資材購入費3分の2以内(1千円未満の端数切捨て)
限度額12万円  
・集団の場合
設備資材購入費の3分の2以内(1千円未満の端数切捨て)
限度額は共同申請人数×3万5千円  
※団体…集落を基本とする3戸以上の集団

多くの自治体では対象害獣は細かく指定されておらず、被害に応じた対応を行っています。また、自治体全体の予算に上限が設定されていたり、一人当たりの申請回数に制限があったりするので、注意が必要です。

※上記自治体の参考ページ:神奈川県箱根町高知県日高村茨城県常陸太田市

害獣駆除の免許がない場合は専門業者へ依頼しよう

そもそも、害獣駆除は免許がないと行うことができません。一から免許を取得することも一つの方法ですが、勉強の時間や労力を考えると専門業者へ依頼することが効率的です。また、「的確かつ迅速に」害獣駆除を行うためには、知識だけでなく経験が必要になります。信頼できる専門業者を探して、依頼しましょう。

専門業者を選ぶときに最も重要なポイントは、実績と口コミです。安いからと費用だけで選んでしまうと失敗してしまうことも。公式サイトだけでなく、口コミサイトの情報も確認しておくと良いでしょう。

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