犬のレプトスピラ症に注意!?ワクチンや日常での予防を解説

犬のレプトスピラ症

関東でも増加、今すぐ確認するべき理由

「雨上がりの散歩のあと、なんとなく元気がない」
「水たまりに入ったのを叱ったけど、まあ大丈夫だろう」

そんな“よくある日常”の延長に、レプトスピラ症は潜んでいます。
しかもこの病気は、犬だけの問題ではありません。人にも感染しうる人獣共通感染症で、重症化すると犬の命に関わります。

近年は関東(東京・神奈川・千葉など)でも報告や注意喚起が相次いでいる状況です。
だからこそ、いま必要なのは“恐怖”ではなく、確認と準備です。

この記事は、“怖がらせるため”ではなく、守れる病気を守り切るために書きました。
読むべき人は、犬と暮らすすべての飼い主さんです。

【AI要約】

  • 犬のレプトスピラ症はネズミの尿で汚染された水・土壌から感染する細菌性疾患
  • 関東(東京・神奈川・千葉)でも症例報告・注意喚起が続いている
  • ワクチンは6種では未対応の可能性があり、8種・10種で含まれることが多い
  • 抗体価は半年程度で低下すると言われる一方で、実務上は年1回接種が一般的
  • ワクチン+散歩行動の見直し+ネズミ対策(住環境)で、初めてリスクが下がる

レプトスピラ症とは

レプトスピラ症とは

「ネズミの尿が原因になり得る感染症」
結論から言うと、感染源として最も重要なのは「ネズミの尿」です。
レプトスピラ症は、病原性レプトスピラ(細菌)による感染症で、ネズミなどが保菌したまま尿中に菌を排出し、その尿で汚染された環境を介して犬が感染します。

レプトスピラ症 感染経路
  • 原因:病原性レプトスピラ(細菌)
  • 感染のきっかけ:ネズミ等の尿で汚染された水・土壌
  • 侵入経路:口・鼻・目の粘膜、皮膚の小さな傷 など

ここで大切なのは、「ネズミを直接見たかどうか」ではありません。
尿は目に見えませんし、雨で広がり、水たまりや湿った土に残ります。つまり、散歩のいつものコースでも成立し得ます。

なぜ関東で注意が必要なのか

“今年も”報告が続いているから

結論:数字の競争ではなく、「関東で発生が続いている」という事実が重要です。
「関東で今年、例年より多い」と断言できる全国統一の公的集計(犬の届出)は見つけにくいのが実情です。
ただし飼い主目線で本当に重要なのは、“統計の勝ち負け”ではなく、関東で報告・注意喚起が続いていることです。

  • 神奈川:横浜・藤沢などで感染報告に触れた注意喚起
  • 東京:地域の発生報告・注意喚起の情報
  • 千葉:2024年の報告に加え、2025年も船橋市・市原市で報告例が挙げられている
  • 発生時期の傾向:南関東では秋〜初冬(9〜12月)に集中しやすい、という臨床現場ベースの整理もある

「関東でも起きている」だけで十分に警戒すべきです。
なぜなら、レプトスピラ症は一度発症すると進行が早く、初期が地味で見逃しやすいからです。

症状

“ただの体調不良”に見えるのが怖い

結論:初期が地味で、進行が早い。だから“迷ったら即相談”が正解です。
レプトスピラ症の厄介な点は、初期が地味なこと。
「少し元気がない」「お腹がゆるい」など、よくある体調不良に見えるため、判断が遅れやすいのです。

初期に多いサイン

レプトスピラ症 初期症状
  • 元気がない/食欲が落ちる
  • 発熱
  • 嘔吐・下痢
  • 震え、筋肉痛のような様子(触られるのを嫌がる等)

進行すると起こり得る重症症状

レプトスピラ症 重症
  • 黄疸(歯茎や白目が黄色っぽい)
  • 腎不全・肝不全
  • 出血傾向、DICなど
  • 急変・死亡例も

迷ったら基準はこれ

  • 雨上がりの散歩/水たまり接触の後に体調が落ちた
  • 黄疸っぽい、嘔吐下痢が続く
  • 普段より明らかに元気がない

この場合は、自己判断せず すぐ動物病院へ。
「水たまりに入った」「側溝の近くを歩いた」など、状況も一緒に伝えるだけで診断の精度が上がります。

人にも感染する?

家庭内感染の可能性

結論:犬だけの病気ではありません。家庭内感染を防ぐ視点が必要です。
レプトスピラ症は人獣共通感染症として、公衆衛生上の注意喚起がされている感染症です。
飼い主側でリスクが上がるのは、次の場面です。

  • 犬の尿・排泄物の処理(素手、飛沫)
  • 体調不良の犬のケア(口周りを触る、舐められる等)
  • 汚染の可能性がある泥や水を扱う(洗浄時)

家庭での最低限の感染対策(飼い主用)

  • 使い捨て手袋+洗浄(可能ならマスク)
  • 尿・泥が付いた場所は 洗剤→消毒→十分乾燥
  • 子どもが触れる床・玄関周りは特に丁寧に

「怖いから触らない」ではなく、正しい手順で安全に処理する
それが家族を守る一番の近道です。

予防の最優先はワクチン

犬のレプトスピラ症 ワクチン接種

レプトスピラ症は、すべてを避けきれない環境感染症である一方、ワクチンによって発症や重症化を防げる可能性がある病気でもあります。

散歩や生活環境に気をつけていても、水や土を完全に避けることは現実的ではありません。

だからこそ重要なのが、事前に免疫をつけておくという選択
ただし、どのワクチンでもよいわけではなく、「何種を接種しているか」「レプトスピラが含まれているか」を正しく理解することが、予防の第一歩になります。

“打っているつもり”が一番危ない

結論:混合ワクチンは“何種か”で守れる範囲が変わります。確認が最優先。
ここがこの記事の核心です。
レプトスピラ症はワクチンで予防できる可能性がある一方で、「何種を打っているか」で守れる範囲が変わります。

「ワクチンを毎年打っているから大丈夫」
そう思って油断してはいけません。
なぜなら、“そのワクチンにレプトスピラが入っていない”可能性があるからです。

6種・8種・10種の違い

「8種・10種なら入っていることが多い」

結論:6種は未対応の可能性がある。8種・10種はレプトが含まれる設計が多い。
混合ワクチンは、ざっくり次のように理解すると失敗しにくいです。

6種混合

  • 主にコア中心(※病院や製品で差はあります)
  • レプトスピラが入っていないケースがあり得る
  • 「毎年打っている」だけでは安心材料にならないことがある

8種混合

  • 6種+レプトスピラ(2種類)が追加される設計として説明されることが多い

10種混合

  • 6種+レプトスピラ(4種類)という整理で説明されることがある

また、“日本で予防可能な型は2または4種類”という整理もあり、「2種で十分」という臨床判断を示す病院も存在します。
つまり、10種が常に正解という話ではなく、生活環境と地域性で決めるべきでしょう。

生活スタイル別

8種・10種、どっちが向く?

結論:正解は1つじゃない。犬の生活に合わせて“相談しやすくする”ための整理です。
※最終判断は獣医師に任せましょう。

8種が候補になりやすいケース

  • 普段の散歩は舗装路中心
  • 水たまりに入らないよう管理できる
  • ネズミが多そうな場所を避けられる
  • 病院が「2種で十分」と判断している地域・方針

10種(またはL4追加)を相談したいケース

  • 川沿い・河川敷・キャンプ・草地が多い
  • 雨上がりでも散歩せざるを得ない
  • 自宅周辺でネズミの気配がある
  • 「予防に万全を尽くしたい」

L4(レプトスピラ4価)という選択肢

10種だけでなく“レプト単体追加”の考え方もある

結論:10種以外にも設計はある。生活環境に合わせて“最適化”する発想が重要。
病院によっては、次のような考え方で説明しています。

  • レプトスピラに対する免疫維持を意識して 10種を年1回にする
  • あるいは コアは間隔をあけ、レプト(L4など)を年1回で補うという組み立てを紹介する例もある

また、レプト単体ワクチンは
「6週以内に2回接種しないと効果が得られない」と明記している病院もあります。

ここは自己判断せず、
生活環境(川沿い・草地・雨上がり散歩・ネズミの気配)を伝えた上で獣医師と相談してください。

必ずやってほしいこと

  • 接種証明書を見て、何種を打ったか確認
  • 不明なら病院に電話で聞く(恥ずかしくありません)
  • 「レプトスピラは入っていますか?」とストレートに聞く

ワクチンを打つ際の注意点

レプトスピラ症のワクチンを打つ上での注意点をご紹介します。

レプトスピラ症のワクチンの効力は半年!?

抗体価は下がりやすいが、基本は“年1回”で考える」

結論:半年説はある。ただし現場では年1回が一般的。単純化せず“管理”として考えるのが安全。
「レプトスピラワクチンは抗体価が半年ほどしか持続しないと言われる」という解説は、複数の動物病院コラム等で見られます。

一方で臨床現場では、成犬は年1回のブースター(追加接種)が推奨される説明が一般的です。

さらに、「免疫がつきにくく、持続も弱いので初回は2回接種」など、初回プロトコル(1回で終わらない)を強調する病院もあります。

  • 「半年でゼロになる」と単純化しない
  • “レプトスピラ症は免疫が落ちやすい前提で、年1回を基本に、必要なら季節前の追加相談

これが、一番安全でしょう。

※ワクチンは万能ではなく、血清型の一致が重要。
過剰な期待をしない、という注意喚起も大切です。

ワクチンは“数に限りがある可能性

断言より「早めに動く」が正解

結論:“不足断言”はしない。ただ、予約が取りにくくなる季節はある。だから先に動く。
「全国的に不足」と断言できる一次情報は確認できませんでした。
ただし、現実として、

  • 動物病院はワクチンを大量に在庫しにくい
  • シーズンや報道で希望が集中すると予約が取りにくくなる

という“起こり得るリスク”はあります。

そのため記事では、こう書くのが誠実で強いです。

  • 「接種を検討しているなら、先に病院へ在庫・予約状況を確認」
  • 「秋〜初冬に備えるなら、夏〜初秋に相談」(関東は特に)

ワクチン以外の感染予防

犬のレプトスピラ症 ワクチン以外の予防法

ワクチン以外の予防法もいくつかあるので、ご紹介します。

日常でできる感染予防

ワクチンと同じくらい“行動”が効く

結論:散歩の場所を少し変えるだけで、リスクは確実に下がります。

散歩で避けるべきポイント

  • 雨上がりの水たまり
  • 側溝・排水溝の周り
  • ぬかるんだ土の広場
  • ネズミが出やすい飲食店裏、ゴミ集積所周辺

理由:尿で汚染された水・土壌が感染源になり得るためです。

帰宅後のケア

  • 足裏・お腹を洗い流す(泥は落とす)
  • 乾かす(湿気は残さない)
  • 玄関マット等は汚れたら洗濯・乾燥

住まいの環境対策

ネズミ対策は“感染症対策”でもある

結論:ネズミがいる限り、感染症リスクは残る。だから住環境からも潰す。
ここは、リフォーム・害獣対策の現場から、あえて強く言います。
自宅周辺にネズミがいる限り、レプトスピラ症のリスクはゼロになりません。

家の周りで要チェック(ラットサイン)

  • 黒い米粒状のフン
  • かじり跡
  • 物陰の独特な臭い
  • 天井裏・床下の物音
  • 配管周りや基礎の小さな隙間

害獣駆除対策センターができること

“駆除だけで終わらせない”再発防止の住まい対策

関東(東京・神奈川・千葉・埼玉など)でも、「ネズミがいるかも」「ペットがいるから不安」というご相談は増えています。

害獣駆除対策センターでは、次をワンストップで対応します。

  • 調査:侵入経路・生息箇所の特定
  • 対策:封鎖・再侵入防止(建物側の弱点を潰す)
  • 衛生:フン尿由来リスクの軽減提案
  • 再発防止:生活動線・外周の改善、必要ならリフォームも視野に

感染症の話は、怖い話で終わらせたくありません。
“今日からできる手”を増やすために、私たちは住まい側から支えます。

よくある質問(Q&A)

ワクチンを打っていれば100%防げますか?

100%ではありません。
レプトスピラは血清型が多く、流行型とワクチン型が一致しないと効果が期待しにくいことがあります。
ただし、重症化リスクの低減など“備え”として重要なので、獣医師と相談してください。

ワクチンの効力は半年で切れますか?

「抗体価は半年程度と言われる」一方で、実務上は年1回の追加接種が一般的です。
生活環境によっては「季節前の追加相談」を提案する例もあります。

8種・10種ならレプトスピラが入っている?

入っている設計として説明されることが多いです。
8種=レプト2種、10種=レプト4種、という整理がよく用いられます。
ただし製品差があるため、接種証明書で確認が確実です。

室内犬でも感染しますか?

可能性はあります。
ベランダ・庭・玄関周り・排水周りなど、汚染水や土壌に触れるルートがゼロではありません。

ネズミを見ていないのに、対策は必要?

目撃ゼロでも“痕跡”が出ていることはよくあります。
フン・かじり跡・物音など、ラットサインがあれば早めに調査した方が安全です。

まとめ

犬のレプトスピラ症 まとめ

レプトスピラ症は「犬の病気」ではなく「暮らしの問題」

レプトスピラ症からペットを守るためにするべきことを3つにまとめました。

まずワクチンを確認

  • 何種?(6種/8種/10種)
  • レプトが入っている?
  • 必要ならL4追加も含めて病院に相談

散歩ルートを変える

  • 雨上がりの水たまり、側溝、ぬかるみは避ける

住まいのネズミ対策を先回りする

  • ネズミがいる限り、感染症リスクは残る
  • 関東でも油断しない

害獣駆除対策センターは、ネズミ駆除から再発防止まで丁寧に対応。

ペットの命を守るためにも、少しでも不安があるならば、ぜひご相談ください。

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この記事の作成者
害獣駆除の専門家 鈴木 北斗

害獣駆除センター
害獣駆除の専門家
鈴木 北斗


害獣駆除センターの害獣・害虫駆除の研究員です。害獣と害虫の駆除方法について研究しています。記事で執筆している内容は、自社での実績と経験、国内と海外の学術論文を基に情報提供しています。

地域別駆除実績

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