正しいネズミの駆除方法-自分でもできる方法を解説

意外にもネズミは人間生活のすぐそばに生息している動物です。現代ではネズミは害獣として扱われており、様々な病原菌を持っています。一度被害が出てしまうと、家族に健康被害が及ぶ可能性があるので、被害を放置することはとても危険です。

正しくネズミを駆除するにはネズミについてよく知っておくことが重要です。ネズミは、基本的には臆病な生き物で、食べ物に対する執着心は非常に強いことにあります。とても臆病だからこそ、毒エサを食べなかったりトラップに引っかからないことは多々あります。

害獣駆除対策センターでは日本全域のネズミを駆除を行っており多くのノウハウを持っていますので、この記事では飲食店や一般家庭でもご活用いただける知識を発信します。是非ご参考になればと思います。

ネズミってどんな生き物?

駆除を行う前に、ネズミの習性や特徴について紹介します。どのような場所から侵入するのかなど、ネズミの侵入経路を見分けるために役立ちますので知っておきましょう。

ネズミは耳と鼻が人間より発達しており、異変を感じたらすぐに逃げる臆病な性格の動物です。わずかな人間の匂いも嗅ぎ分けることが可能で、人が触れた器や食べ物などを警戒するため、罠や毒エサを人の手で直接触れると失敗する原因になります。ネズミ駆除で一番多い失敗の原因です。

他のネズミの特徴として、ネズミは前歯が発達した齧歯動物で世界中のどこにでも生息している動物です。 統合分類情報システム(ITIS) の研究によると、世界中には60種類を超えるネズミが生息しているとされています。ただし、細かい分類を除けば日本で世帯に侵入してくるネズミは大まかに3種類です。

害獣駆除対策センター2005年~2023年12月統計

最も多くの被害を及ぼしているネズミはクマネズミという種類で、53.7%の世帯がクマネズミの被害にあっています。残りの世帯では、38.4%がハツカネズミというハムスターほどの大きさのネズミによる被害で、最後にドブネズミが7.9%の被害という割合です。グラフの通り、クマネズミが犯人であることが最も多いため、自宅に現れているネズミがどのような品種か判断するのに参考にしましょう。

特にクマネズミの特徴として、民家の天井裏を好んで棲みつきます。そのため、壁の中を歩いている音が聞こえたり、天井で物音が聞こえたらクマネズミの可能性が最も高いです。

ネズミの病原菌は要注意

ネズミは個体数が増えれば増えるほど、齧歯類が持っている病気に感染してしまうリスクが高くなります。ネズミは様々な病気を媒介していることで有名ですのでネズミの危険性を知ったうえでネズミの駆除をするように心がけましょう。

特に注意したいのが近年ヨーロッパと日本でも感染例がある「ネズミ熱」です。世界的に有名な疾病予防管理センター(CDC)によると、ネズミ熱の原因菌であるハンタウィルスはヨーロッパとアジアを中心に被害を感染報告が多いとされています。日本国内でも死亡例があるほど危険なウィルスですので注意するようにしましょう。

ネズミが媒介する病原菌については別記事でまとめていますので、興味がある方はご確認ください。

ネズミの駆除を行う際に、ネズミの通り道を探すのはとても重要な工程です。ネズミがどのような場所を通り道にしているのかや餌場を見つけることにも役立ちます。これによってトラップをどこに置くべきか判断できます。

1.糞(フン)

ネズミは決まった場所にトイレをする習性はありません。さらに、トイレを我慢することができないため、通り道には自然とネズミの糞が落ちます。ネズミの通り道を見つけるのに糞を頼り通り道を特定することがもっとも一般的な方法です。駆除を行う前はどこを中心に糞が沢山落ちているか、必ず確認してから駆除をしてください。

注意点として、ネズミの糞には病原菌やノミ・ダニなどの害虫が付着しています。アルコールスプレーで消毒してから取り除くようにしてください。

2.足跡

ネズミの足跡を目視確認で見分ける方法があります。ネズミは埃が溜まっている暗くて狭い場所を好んで通ります。そのような場所に足跡がないか確認しましょう。さらに、ネズミは尻尾を床に引きずったまま移動しますので足跡と尻尾の跡が経路上に残ります。ネズミの足跡の特徴としては、とても小さい、5ミリほどの細い線のような足跡があればネズミの足跡です。注意深く観察すると確認できます。

他にも、ネズミの通り道を特定する際に、小麦粉や重曹といった粉を撒いておくことでネズミが通ったかを判断する調査方法もあります。どこにトラップを設置すべきか見分けるときに役立ちます。

3.木くず(噛み跡)

ネズミは歯が伸び続けるため、硬いものを噛んで歯を削る必要があります。家の柱や押し入れの中などの木材を齧ることがあり、そのような痕跡が無いか確認しましょう。また場合によっては電気の配線を齧ったり、家具や木箱から段ボール、台所の食べ物など様々なものを齧ります。

特に押し入れの中や天井裏に木くずが落ちていることが多いため重点的に確認しましょう。

4.尿シミ

半径3㎝~7㎝ほどシミある場合はネズミが糞尿をしている証拠です。この痕跡は天井裏でよく見かけられます。ネズミの被害が大きくなるにつれて、お部屋の中でも尿のシミが目立つようになります。もし天井にシミが見え始めたら、ネズミなどの害獣による尿被害か、雨漏りのどちらかの可能性が高いです。

通り道を見つけるコツ

ネズミは天敵から身を守れる狭い場所が大好きです。10円玉ほどの隙間が空いている場所を確認して回り、ネズミの通り道を探してください。それらの隙間に的確に対策を行えばネズミは必ず駆除できます。穴の塞ぎ漏れや誤った場所にトラップ・毒エサを設置してもネズミの被害は止められませんので下記項目を確認して家の隅々まで確認して回りましょう。

番外:他にも確認すべきネズミの痕跡

  1. きしむ音や走る音がどこから聞こえるか
  2. 部屋の隅にネズミのが落ちているか
  3. 食べ物にネズミが食べた痕跡があるか
  4. 壁にシミや茶色い筆のような汚れがないか
  5. 押し入れに木くずや穴がないか
  6. 床下通気口に隙間がないか

特に食べ物をネズミが食べたかはとても重要な情報です。毒エサにネズミが覚えているエサを混ぜたり、粘着トラップの中心にネズミの好物を置くなど、さまざまな対策の手助けになります。

続いて、ネズミ被害を放置していた際に起きる被害についてです。ネズミの寿命は短く約2年前後で、数年単位でネズミの被害を放置している場合はさらなる被害が現れ始めます。寿命となったネズミの死骸が天井裏・床下などで放置状態となりコバエが突如と発生することもあります。もし心当たりがある場合は被害としては深刻な状況となっていますので個人での駆除は困難になります。状況によってはプロに任せなければ駆除、復旧ができない状態になっていますので、早めに対策を打つようにしましょう。

正しいネズミの駆除方法

追い出し
毒エサ
トラップ
穴を封鎖
掃除
防除

ネズミの駆除を自分で経験した人は少なく難しいと思われがちですが、正しい方法で対策をすればプロでなくとも駆除をすることは可能です。

前準備:通り道を調べる

ネズミはどこから入ってきているのかネズミの通り道を調べてから対策をすることがとても大切です。

まずは、家の外を調べることから始めましょう。9割の物件の場合はネズミは野外から侵入しますので、下記箇所にネズミが侵入できそうな隙間がないか確認しましょう。床下通気口・外壁の割れ目・換気口・シャッターの隙間・軒下と壁のつなぎ目・屋根の隙間などに注意してネズミの痕跡(糞や毛)が無いか確認してください。

特に、床下通気口とシャッターの隙間から入ってくることが多いため、それらの箇所をよく観察しネズミの通った痕跡を重点的に確認しましょう。他にも壁面の換気口・排水溝・エアコンダクトから侵入することもあります。ネズミが家に入ってくる場所が特定できたら、いよいよ下記対策を行う準備が整います。

①追い出し:煙缶で追い出す

屋内に侵入してしまった個体を忌避剤で追い出します。忌避剤にはネズミの嫌がる成分が含まれており、ネズミを追い払うことに特化した商品です。燻煙タイプの商品がおすすめで一時的に室内にネズミのいない環境を作ることができます。初めに追い出し作業を行う理由は、ネズミに噛まれることを避けるために行います。

できる限り複数個所で焚くようにしましょう。室内・天井裏などに分けて行うことが望ましく、複数個購入しましょう。忌避剤はあくまで一時的に追い出す事が目的の為、持続効果はそれほど長くありません。忌避剤を焚いてから早い場合は翌日の朝にはネズミが戻ってくることがあります。

主な用途は、自宅内の安全を一時的に確保することや室内で遭遇したネズミを見失った場合に使いますので煙を焚いたからと言って安心せずに、次の毒エサや粘着トラップなど対策を平行して行うとネズミ駆除の成功率が高くなります。

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②毒エサ:ネズミの餌場に置く

ネズミが帰ってきたときのために、毒エサを設置しましょう。毒エサはネズミの数を減らすために使います。使い方のコツとしては、毒エサにネズミの好きな食べ物(バナナや穀物)を混ぜて設置すること手法です。これはプロの駆除業者でも取り入られてる手法で、ネズミの食いつきが良くなります。特に、被害にあった食べ物を混ぜるとネズミが安心して食べる可能性が高くなりますのでコツとして覚えておきましょう。

毒エサを設置する場所はネズミによる食べ物被害が出ている場所やネズミの通り道に設置しましょう。基本的に、キッチン・台所が設置個所の候補になります。他には壁際や部屋の4隅に置くと食べられやすい傾向があります。

※ペットを飼っている場合、毒エサ誤食の可能性があるため使用を控えた方が良い場合もあります。

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③粘着トラップ:糞が多いところに置く

粘着トラップはネズミの通り道となっている、糞やその他の痕跡がある箇所に設置してください。ネズミは人間の匂いを敏感にかぎ分けることができるため、素手で粘着トラップを触らず、手袋を着用して置くと成功率が高くなります。また、粘着トラップは2つ折りの状態で売られているものが一般的で、これを壁際にL字にして設置するとさらに引っかかりやすくなります。他にもネズミが狭いとこを通る習性を利用してトラップを3か所折り曲げて、トンネル状に加工する方法もあります。

プロの駆除業者は粘着トラップの中心にネズミの好きな食べ物を設置して効率よくネズミを捕まえるコツを使います。ぜひ活用ください。

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④.穴を封鎖(侵入対策)

ネズミは床下通気口やシャッターの隙間から侵入してくることがとても多く、これらの箇所にネズミが侵入できるだけの隙間なくなるように対策が必要です。ネズミが侵入できる隙間の目安は、親指が通るほどの隙間です。ネズミが通れそうな場所を隅々まで確認して、ホームセンターで塞ぎに使えそうな部材を購入して塞いでください(木材の板や、パンチングメタルなど)。

注意点としてネズミは強靭な前歯を持っているため薄すぎる木材やプラスチック製品は突破されてしまうことがあります。そのため害獣駆除対策センターではパンチングメタルを推奨しています。業務用のハサミも一緒に購入すれば簡単に好きな形に加工ができるため非常に便利です。他にもスチールワイヤーウールや金属製のキックプレート、セメントパテなどの硬い素材の物で塞ぐとよいです。封鎖した後、定期的に対策箇所を確認して、ネズミが突破していないかを確認をして随時メンテナンスをするようにしましょう。

もし、ネズミの被害が収まらない場合は他にも侵入経路があることを意味します。その場合は、よく確認されるその他の侵入経路を一覧で紹介しますので参考にしてみてください。

ネズミの代表的な侵入経路

  • 床下通気口
  • シャッターの周り
  • 洗面台下収納の水道管
  • 台所の排水管の水道管
  • ナゲシ(ふすま)の囲い
  • 押入れ内の点検口
  • 雨樋排水溝
  • 外壁の破損個所
  • エアコンダクト
  • 瓦や屋根の隙間

ナゲシ(ふすま)の部分については、和室でよくみられる侵入経路です。一見太い板が張り付けられているように見えますが、指を入れる事ができれば上の部分が空洞の構造になっておりその向こうは壁の中に繋がっている場合が多く要注意です。

⑤.掃除

ネズミはゴミや不用品が多い家を選んで棲みつきます。家をすっきりさせて、綺麗にしていればネズミは出なくなりますのでお部屋の掃除もネズミ駆除をするのに重要な対策の一つです。掃除の目安としては、お部屋に置いてある不要なものをすべて片付けてゴミ一つ落ちていない環境を作ってください。また、可能であれば壁際にできる限りものを置かないようにしましょう。ネズミは遮蔽物に隠れ、壁際を沿って移動する習性があります。隠れて通れなくなれば、ネズミは警戒して通らなくなることが期待できます。

具体的には、テレビや棚などはそのまま壁際に置いて問題ありませんが、段ボール箱やカラーボックスなどを収納して室内を綺麗にさせてください。ネズミはできる限り暗くて周りから目につきにくい場所を通りますのでこれだけでもネズミの対策が可能です。

さらに、台所の常温保管の食べ物を容器に入れてネズミが手を付けられないようにしましょう。ネズミは未開封でもパンや乾燥麺を嗅ぎつけることができるほど臭覚が発達しています。最低でもプラスチック製の箱に入れてネズミに食べられないようにしましょう。

⑥.防除

これらの工程が終わったからと言って安心はできません。駆除完了後に防除作業をして、二度とネズミが家に寄り付かないようにする工夫をしっかりしておくことも大切です。基本的にネズミの1日の生活範囲は30メートルでそれ以上の距離を移動することは珍しいです。そのため駆除対策をしても、ネズミのほとんどはまだ自宅の付近に潜んでいます。防除対策をして、ネズミにとって不快な環境作りを行うようにしましょう。防除作業の各種方法について紹介します。

ネズミの防除方法

  • 動体検知ライトを設置する
  • ネズミの苦手な作物を植える
  • 背の高い草を刈る
  • 庭の不要物を取り除く
  • ゴミ置きの被害対策
  • 食料になるものを屋外に置かない
  • 扉や窓を開けっぱなしにしない
  • 猫を飼う

ネズミは天敵から襲われないように茂みの中や排水路を通って移動します。背の高い草を草刈りしたり庭などに置いてある不要な物を片付けてネズミが安心して通れる場所を減らしましょう。

意外に効く、ネズミの匂い駆除

小さなお子さんやペットを飼っている場合や、体が弱い人が住んでいる場合は市販の駆除グッズでも害がある場合があります。そのような場合は自然由来の商品で駆除をすることをお勧めしています。

ネズミが嫌う自然由来の商品:

ハッカ油

チリパウダー

ワサビ

ショウガ

シソ(紫蘇)

ネギ系野菜

などをネズミの侵入が考えられる箇所に植えたり、スプレー系商品を撒きます。(食品系の物は腐るため油・オイル系がおすすめです)

ネズミの被害は放置しない!被害放置の危険性

ネズミは近年被害件数が増えており、都心部(関東や関西など)で個体数が増えてきています。被害を放置してしまうとネズミは次々と繁殖をして、病気を広めてしまいます。そのままでは家に住むすべての人に健康被害が及ぶ可能性があります。最悪の場合は、ネズミが電気系統の配線を齧って火災が発生する危険性もあります。

ネズミの及ぼす被害

  • 木材  、乾式壁、断熱材、およびその他の建築材料に構造的損傷を引き起こす
  • 電気配線を噛み、 漏電による火災の可能性が高まる –消防防災科学センターによると毎年ネズミが原因での火災が報告されています。
  • 柔らかい素材のもの(断熱材や布団類)に穴を掘り、中綿をはぎ取って家具を台無しにする
  • 本、書類、衣服を破ってしまう
  • 家で寝れなくなるほど騒がしい音を立てる
  • 壁、 流しの下、さらには冷蔵庫の裏側や洗濯機の下側などの電化製品の中に入り込む

ネズミの被害は放置しても何一つ良いことはありませんので、個人で駆除を行うならば早めに対策を始めるようにしましょう。

それでも被害が収まらないなら

駆除してもネズミの被害が収まらない人に向けて少し専門的な知識をお伝えします。ネズミの駆除を行う上で必要なプロの知識として参考ください。

ネズミは生命力が強く最低限の環境が整っていれば過酷な環境でも生きられます。

そのため、ネズミを完全に駆除するのは難しいことが多くあらゆる対策をしても失敗に終わることもあります。これは、ネズミが人間の社会に適応して、学習を繰り返しているため、人間の駆除方法に免疫を持つようになってきています。いわゆるスーパーラットと言われる括りのネズミはこれにあたります。それでもネズミは生き物ですので、食料・水分・隠れ家がなくなれば生き延びることができません。掃除やどれほど厳格が対策をすればよいのか、知るための一助となりますのでより深くネズミの生態について解説します。

食料

ネズミは雑食性であり、口に入るものは大体何でも食べます。ネズミはゴミを漁って食料を探ったりすることはよく知られていますが、下水道の中に生息するネズミは流れてくる”汚物”でさえ食料にしてしまうことができます。また、犬の糞もネズミにとっては食料となります。

さらに一部のネズミは鳥やヤモリ、昆虫類までを餌として捕食する種類も存在します。ネズミの被害が収まらないのは自宅の周辺に害虫や糞が落ちていることが原因のこともあります。

何でも食べることができるでも弱点があります。それは、とても小さな胃袋しかもっていないことです。胃袋が小さいために定期的に食料を確保する必要があり、1日食べ物にありつけなければ、弱り始めます。徹底的に食料源を断つことができれば自然と引っ越していきます。

ネズミは直接水を飲まずに1か月以上生き残ることができます。これは、彼らが口にする食料などに含まれる少量の水分だけでも生存できるためです。ネズミが水を飲む必要が出たときは、水道管やペットの皿から水を飲んだり、さらには朝方に壁面や土管の表面にできる結露だけでも十分な水分を補給することもできます。
そのため、水源を断つことでネズミを駆除することは少し難しいです。あまり水源を断つことに執着しないほうが良いでしょう。

隠れ

ネズミは寒さが苦手な動物です。暖かい時期は、商業施設や公園などに食料源が豊富な場所に足を運びます。一方、冬になると暖かい民家や飲食店などに移動して冬の寒さをしのぎます。そのため、多くのネズミ被害にあっている人は10月頃からネズミの気配がし始めたという人が多いです。

基本的に多く捕食対象とされる動物です。天敵として、カラス・イタチ・猫などの動物が挙げられます。これらの天敵から身を守るためにネズミは必死に安全な通り道を探して移動します。細い体の特性を活かして10円玉ほどの穴があれば通り抜けられます。このような隙間が無いか確認しましょう。

穴が見つからない場合は、家電製品にネズミが潜んでいることもあります。内部に入り込んで暖を取ったり、巣をつくることもあるので、室外機・ボイラー・貯水層がネズミの侵入経路になることもあります。

ネズミがトラップに時々捕まるのに被害が収まらない

ネズミは繁殖力が非常に高いことが特徴での動物で、ネズミ算という言葉が産まれたほどです。トラップにネズミが時々捕まるのに被害が減らないのはネズミの繁殖の方が早いからです。このような状況は、ビルに入っている飲食店や、被害を長年放置してしまった一般住宅で見られる症状です。その場合にもできる対策はあります。大きく分けて2つあり、『トラップ敷き詰め作戦』と『匂い駆除作戦』があります。

トラップ敷き詰め作戦

名前の通り、部屋を一面トラップを敷き詰めることです。足の踏み場がなくなるほど徹底的に数百枚のトラップを置きます。床に一面敷き詰めるだけでなく、机・棚などの置ける場所”すべて”に粘着トラップを敷き詰めます。被害が深刻な物件では、1日に10匹以上が一夜にして捕まることがあります。定休日の前夜に敷き詰めて営業日の朝に取り除きます。

匂い駆除作戦

ネズミはハーブ系やニンニクなどの匂いを嫌います。ニンニクとは意外だと思いますが、人間にとっては無毒でも、ネズミにとっては血液の細胞を破壊してしまう毒です。そのため本能的にネズミはニンニクの臭いを嫌う傾向にあります。ただし、ニンニクよりも効果があるのはチリパウダーが非常に忌避効果が高いです。これはとっておきの駆除方法で、チリパウダーに含まれているカプサイシンがネズミの忌避に非常に効果的です。チリパウダーを購入して部屋の壁際やネズミの侵入経路にチリパウダーをバラ撒けば通らなくなります。掃除は面倒ですが、とてもおすすめの最終手段ですので是非試してみてください。

当社のアドバイスとしては、ネズミの繁殖力がやはり早すぎるため、匂い作戦をおすすめします。

もちろんトラップ敷き詰め作戦もとても効果がある駆除方法です。ネズミの繁殖力が捕獲頻度より早いならば、より早く捕獲すればよいという考え方の作戦です。大手の飲食店などのメンテナンス業者でも行われている手法です。併せて、ネズミがどれほどのスピードで繁殖するかについては、メスのネズミはわずか6時間で最大500回交尾できます。ドブネズミならば1度の妊娠で約22匹のネズミを産み、1年で最大200匹の赤ちゃんを産むことが可能です。さらには、ネズミの妊娠期間が1か月未満であることを考えると、どれほどの速さでネズミが増えるか想像するだけでも恐ろしいものです。(参考:20 Things You Didn’t Know About Rats

補助金情報について

自分で駆除はできないけどプロに依頼するにはお金がかかる。そのような時のために補助金の情報を詳細にブログにまとめています。一般的に補助金は商業施設や産業団体などに向けた補助金を提供している都道府県は多いですが、一般住宅向けの補助金はごく一部の市町村にのみ適応されています。それでもお住まいの地域で補助金があるならば使わないと損です。

プロにしか駆除できない現場もあります。

個人でネズミの駆除をしてもネズミの被害が止まらない。
そんな時は駆除の専門家であるホームレスキュー株式会社に是非ご相談ください。
当社は多数の実績を元に、ネズミ被害の確実な止め方や対策をご提案することもできます。

一度ご相談いただければ、専門スタッフが現地調査から対策のお見積りまで全てご対応させていただきます。
相談窓口:0120-072-739

この記事の作成者
害獣駆除の専門家 ケーシーさん

害獣駆除センター
害獣駆除の専門家
元田 ケーシー


害獣駆除センターの害獣駆除の研究員です。害獣の生態や効果的な忌避方法を研究しています。記事で執筆している内容は、自社で試験調査した内容や、国内と海外の学術論文を基に情報提供しています。

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