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春から夏の期間は、害虫・害獣が活発に活動するといわれています。しかし実際は、夏を過ぎ、涼しくなってからも害獣被害のご相談件数が減ることはあまりありません。それどころか、むしろ夏場より深刻な被害のご相談を受けることもめずらしくないのです。これは、害獣の多くは寒さに弱く、食べ物が少なくなる冬が近づくと人家に侵入してくるため、被害が発生していると考えられます。
害獣被害をおさえるための最適な方法は、専門の駆除業者への依頼です。もちろんコストはかかりますが、長い目で見ればいちばん合理的な選択です。けれど、できればあまりお金はかけたくないという気持ちもわかります。とくにこれまで害虫・害獣被害に遭ったことがない方は、なんとか自分でできないか、と考えるほうが自然かもしれません。そこで今回は、自分でもできる駆除方法と、お役立ちグッズを紹介していこうと思います。
「そのうち収まるだろう」「毎年のことだから」と害獣被害を放っておくと、大変なことになりかねません。放置してしまう原因として「被害が見えにくい」「被害を実感しづらい」という点があるかと思います。確かにそうです。害獣は警戒心が強く、人がいる場所にあまり姿を見せません。しかし、姿が見えないから大丈夫という考え方は、住まいを倒壊させてしまうおそれもあるのです。当然ですが、倒壊による費用は害獣駆除の比ではありません。
建物に被害を及ぼす害虫・害獣で思い当たるのは、シロアリでしょう。シロアリは土壌や購入した家具などからも侵入するため、マンションの上層階や鉄筋コンクリート建築であっても安心はできません。シロアリ被害は建物の耐震性にも影響し、地震などの際に大きな被害となる可能性があるのです。ほかにも、ネズミなどは秋に繁殖期をむかえるため、放置すると数を増やした状態で冬を迎えることになります。天井裏や壁から音がしていることに気付いたときには、成長した子ネズミに断熱材が荒らされていたり、木造部分がフンや尿で腐食しはじめていたりと大きな被害につながる恐れがあるのです。
駆除業者に依頼せず、自分で害虫・害獣を捕獲・駆除する場合でも、とにかく早めの対策が重要です。ではどんな対策であれば、駆除業者に依頼せず、自分で出来るのでしょうか。放置するととても怖い害虫・害獣ですが、被害が小さいうち、もしくはまだ家に侵入する前に対策ができれば、実はそれほど難しいことではありません。
ポイントは観察と確認です。被害が「いつのまにか」出てしまうということは、害虫・害獣が「いつのまにか」侵入してきているということです。適切な対策をとり、その上で状況の変化をいち早く察知できれば、じゅうぶん対策できます。最近は通販やホームセンターでも駆除グッズがたくさん販売されているので、こちらの記事でもネズミの駆除を想定して、対策とグッズの解説をしていきます。
害獣の被害は、天井裏、壁の中、床下など、ある程度決まった場所で起こります。ネズミやイタチなどは床下から侵入し、あたたかく人目に付きにくい天井裏に巣を作ります。コウモリは翼があるため、外壁と屋根の隙間、瓦の破損部分などからも侵入します。このことから、害獣が巣を作り、侵入経路にもなる天井裏は重点的な対策が必要だということが分かります。さらに冬場は、断熱材があり温かい天井裏は、害獣にとって居心地のいい場所でもあるのです。
害獣は人の目につきにくいところから侵入します。そういう意味では先述した場所以外でも、エアコンや給湯器などの室外機のホースや配管、結露を防ぐための通気口なども危険です。そんなところから?と思われるかもしれませんが、ネズミやコウモリなどは、小さいものだと1cm~2cmほどの隙間からでも入ってきます。ちなみに、集合住宅だから安心というわけではありません。お隣の部屋につながるベランダや廊下や共有部に隙間があると、そこが侵入経路になってしまいます。
被害が出ているか出ていないか、でも対策の方法は変わってきます。被害が出ている場合は掃除と消毒、そして害獣を追い出すための忌避剤を使用します。被害がなく予防する場合は、人の目が届きにくい細かい隙間を網や樹脂製のパテ、柵などで封鎖していきます。また予防の対策については、すでに被害が出ていて、害獣を追い出したあと、再侵入を防ぐ際にも有効です。
害獣は、捕獲して駆除するのではなく、害獣にとって居心地が悪い環境を整え、追い出したあと、ふたたび戻ってこないように予防することが重要です。捕まえるまで安心できない、という気持ちは分かりますが、害獣を一匹ずつすべて捕獲・駆除するには膨大な時間がかかるため、あまり合理的とは言えません。
天井裏がすでにフンや尿で荒らされている場合、まず必要なのは掃除と消毒です。フンや尿そして体毛の掃除は、防塵マスク、ゴム手袋、プラスチックゴーグルなど、大袈裟くらいの装備で臨みましょう。害獣は、人間にとってさまざまな健康被害を及ぼす菌やウイルスを持っています。靴も長靴、髪が長ければ一つに束ねる、などの対策も必要です。
忌避剤は比較的広範囲に効果がある燻煙式、配管内部など細部に噴射するスプレー式、さらに動線や侵入口を塞ぐ効果がある設置式のものがあります。燻煙式は障害物の少ない天井裏や床下などに、スプレー式と設置式は燻煙式でカバーできない狭い場所に散布・設置することで、建物全体を害獣が寄り付かない環境にすることができます。そしてこのとき注意して欲しいのが、ペットです。
忌避剤は害獣にとって有毒ですが、それはほかの生き物にとっても同じです。人間は忌避剤を撒いた、設置したという認識ができますが、ペットにはそれがわかりません。ペットの行動範囲内での薬剤の散布や設置には、特に気を配るようにしましょう。
私たちホームレスキュー株式会社では、害獣被害の再発防止の観点から侵入経路の封鎖に注力しています。手先が器用なアライグマ、爪や歯が鋭いハクビシンやイタチなどは、薄い木材や樹脂製の網程度であれば壊して侵入してきてしまうめ、駆除業者の多くは金属製の針金やパンチングメタルなど、丈夫な素材のものを使い分けながら侵入経路を封鎖していきます。
ただしネズミやコウモリなどの小型動物程度であれば、樹脂製のパテや、目の細かいビニール網も一定の効果が見込まれます。通販やホームセンターでも購入でき、手軽に取り入れられる方法なので、被害や対策場所の状況に応じたものを購入し、試してみてもいいかもしれません。
忌避剤での追出しや、侵入経路の封鎖以外に、害獣の捕獲・駆除の方法として「毒餌」と「トラップシート」があります。トラップシートは粘着剤付きの厚紙のことで、設置した上を害獣が歩くことで捕獲できる罠を指します。粘着シートと呼ぶ場合もあります。毒餌もトラップシートも市販されている商品があるので、個人で仕掛けることが可能です。ただ、やはりペットや小さいお子さんには注意が必要です。特に毒餌は体内に入ると取り返しのつかないことになるため、まずはより安全性の高いトラップシートで様子を見るのがおすすめです。
それでもやはり、害獣の捕獲には相当の忍耐が必要です。トラップシートについては、忌避剤でしっかり追出し、ていねいに侵入経路を封鎖して、それでも建物の中に残っているかもしれない害獣の補助的な対策として仕掛ける、くらいのイメージがよいでしょう。ネズミは体や足の裏が油でまみれていることがあるので、トラップシートのまわりに新聞紙を敷いておくのも有効です。また設置場所はネズミが移動する壁沿いや部屋の隅が基本です。フンがあった場所なども動線になるため、こちらを目安にしてもよいでしょう。
害虫・害獣被害を解消するまでには、時間と費用がかかります。個人でネット検索で情報を集めることは可能ですが、それが効果的かどうかはまた別の問題です。当社は一般住宅から大手企業様の工場まで、幅広い駆除実績がございます。被害状況に応じた適切な対策を安心の価格でご提供しておりますので、まずはご相談だけでもいただけたら幸いです。