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クビアカツヤカミキリは桜を枯らす特定外来生物で、2026年4月末時点で17都府県に拡大。幼虫の駆除には2〜3年かかり、早期発見が重要です。
この記事の目次
2026年6月、神奈川県小田原市や兵庫県伊丹市で、クビアカツヤカミキリの市内初確認が相次いで発表されました。千葉県内でも被害を示すフラスが複数の市で確認されており、これまで発生が目立たなかった地域にも分布が広がっています。
クビアカツヤカミキリは、サクラやウメ、モモなどの木に入り込み、内部を食べて枯らしてしまう外来昆虫です。成虫が活発に動く6月から8月は、被害を早期に発見する重要な時期といえるでしょう。
この記事では、
について解説します。

クビアカツヤカミキリは、中国や朝鮮半島、ベトナムなどを原産とする外来のカミキリムシです。
日本国内では2012年に愛知県で初めて確認され、その後、関東・近畿地方を中心に分布が拡大しました。農林水産省によると、2026年4月末時点で被害や発生が確認された地域は17都府県に及んでいます。
主に被害を受けるのは、次のようなバラ科の樹木です。

公園や学校、河川敷にあるサクラだけでなく、住宅の庭木や果樹園のウメ・モモにも被害が及ぶ可能性があります。
また、クビアカツヤカミキリは外来生物法に基づく「特定外来生物」です。生きたまま運搬したり、飼育したり、別の場所へ放したりすることは原則として禁止されています。
被害を早く見つけるためには、成虫の見た目だけでなく、活動時期や幼虫の習性も知っておくことが大切です。
クビアカツヤカミキリの成虫は、体長がおよそ2.5~4センチあります。体全体は光沢のある黒色ですが、首のように見える胸部が赤いことが大きな特徴です。
見分ける際は、次のポイントを確認しましょう。

黒い体は幹や枝の陰に紛れやすいため、赤い胸部と長い触角を目印にすると見つけやすくなります。
ただし、見た目が似たカミキリムシも存在します。判断が難しい場合は、無理に触らず、写真を撮って自治体などへ相談してください。
成虫が多く見られるのは、主に6月から8月ごろです。気温が高くなると木の幹や枝の表面に現れ、交尾や産卵を行います。
メスは、サクラやウメなどの樹皮の割れ目や傷がある部分に卵を産み付けます。ふ化した幼虫は樹皮の内側へ入り込み、木の内部を食べながら成長していく習性があります。

成虫を見つけやすいのは夏ですが、幼虫は木の内部で長期間活動しています。成虫が見当たらなくても、幹の周囲にフラスが出ていれば、内部に幼虫が潜んでいるかもしれません。
幼虫は樹皮の内側や幹の内部を食べ進み、一般的に2~3年ほどかけて成長します。
木の内部にいるため、幼虫そのものを外から確認するのは簡単ではありません。しかし、食害が続くと、水分や養分が通る部分が傷つき、次第に樹勢が低下します。
被害が進行した木では、次のような変化が見られることがあります。

特にサクラなどの大木が弱ると、枯れ枝の落下や倒木につながる可能性もあります。人通りの多い公園や道路沿いでは、害虫被害だけでなく安全面にも注意が必要です。
幼虫が木の内部を食べると、木くずとフンが混ざった「フラス」と呼ばれるものが外へ排出されます。
クビアカツヤカミキリのフラスは、次のような特徴があります。

フラスは、幼虫が木の内部で活動していることを示す重要なサインです。単なるおがくずや土と決めつけず、幹に穴や亀裂がないか確認しましょう。
2026年6月には、これまで発生が確認されていなかった地域でもクビアカツヤカミキリが見つかりました。
小田原市では2026年6月16日、市内で初めてクビアカツヤカミキリの成虫が確認されました。
市民から寄せられた情報をもとに確認が行われ、市は周辺の調査や注意喚起を進めています。
クビアカツヤカミキリの被害地域は、隣接する地域へ徐々に広がる傾向があります。これまで被害報告がなかった地域でも、突然成虫やフラスが見つかる可能性は否定できません。
兵庫県伊丹市では2026年6月16日、昆陽池公園のサクラからクビアカツヤカミキリのフラスが確認されました。
翌17日には、被害が疑われるサクラ2本に対してネットを巻く処置が実施されています。ネットは、木から羽化した成虫が周囲へ飛び出し、新たな木へ産卵するのを抑えるための対策です。
フラスが確認された時点では、すでに木の内部に幼虫が入り込んでいる可能性があります。成虫を捕まえるだけでは、木の中に残った幼虫まで駆除できないことに注意しましょう。
千葉県では2026年6月時点で、松戸市、野田市、流山市、我孫子市などでフラスが確認されています。
県は、成虫やフラスを見つけた場合、発見した日時・場所・状況を記録し、写真とともに情報提供するよう呼びかけています。
千葉県北西部は自治体同士の距離が近く、サクラ並木や河川敷、公園なども連続しています。成虫が飛んで移動するだけでなく、幼虫が入った木材や伐採枝を運ぶことで、別の地域に広がるおそれもあります。
被害が広がっている地域では、自治体が住民からの情報提供を受け付けるほか、さまざまな防除対策を進めています。
主な取り組みは次のとおりです。

埼玉県内では、市民から成虫やフラスの情報を集める調査が行われているほか、自治体によっては伐採や薬剤処理にかかる費用を補助しています。
ただし、被害木の状態や周囲の環境によって適切な方法は異なります。市販の殺虫剤を大量にかけたり、自己判断で木を伐採したりするのは避けましょう。
伐採した木や枝の中に幼虫やさなぎが残っていると、移動先で成虫が羽化するおそれがあります。処分方法についても、自治体や樹木管理の専門家へ確認することが大切です。
庭木や公園のサクラを確認する際は、次の4点を重点的にチェックしてください。

木の根元や幹の割れ目から、挽き肉状の木くずが出ている場合は注意が必要です。
風で飛んできた木くずではなく、同じ場所から繰り返し排出されているようなら、内部で幼虫が活動している可能性があります。

成虫が木から出た後には、幹や太い枝に丸い脱出孔が残ります。穴の直径は数ミリ程度で、比較的きれいな円形をしていることがあります。
ただし、ほかの昆虫が開けた穴との区別は難しいため、フラスや木の状態もあわせて確認しましょう。

6月から8月に、黒い体と赤い胸を持つ大型のカミキリムシを見かけた場合は、クビアカツヤカミキリの可能性があります。
安全に対応できる場合は、その場で捕殺することが推奨されています。生きたまま容器に入れて持ち帰ったり、別の場所へ移動させたりしないでください。

被害が進んだ木では、葉が少なくなったり、一部の枝だけが枯れたりします。
ただし、葉枯れや枝枯れは病気・乾燥・ほかの害虫でも起こります。木の根元にフラスがないか、幹に穴や樹皮の浮きがないかも確認するとよいでしょう。
成虫やフラスを見つけたときは、慌てて木を切ったり、別の場所へ運んだりせず、次の順番で対応します。

成虫を撮影する際は、体全体と赤い胸部が分かるように撮ると判別しやすくなります。フラスについては、たまっている場所だけでなく、排出されている幹の部分も撮影してください。
また、次のような行動は避けましょう。

フラスを掃除すると一時的に見えなくなりますが、幼虫が木の内部に残っていれば、再び排出されます。清掃する前に写真を撮り、排出場所を記録しておくと調査に役立つでしょう。
クビアカツヤカミキリは、黒く光沢のある体と赤い胸部が特徴の外来昆虫です。成虫は主に6月から8月に活動し、サクラやウメ、モモなどの樹皮に産卵します。
ふ化した幼虫は木の内部で2~3年かけて成長し、その間に幹を食べて樹勢を低下させます。被害の早期発見には、成虫だけでなく、木の根元に排出されるフラスを確認することが重要です。
2026年6月には、小田原市や伊丹市で初確認が発表され、千葉県内でも確認地域が広がっています。これまで被害がなかった地域でも、庭木や身近なサクラに異変がないか確認する必要があります。
黒い体と赤い胸の成虫や、挽き肉状のフラスを見つけた場合は、生きたまま移動させず、写真と場所を記録したうえで自治体へ連絡してください。
結論:赤い胸部と体長2.5〜4cmの大きさ、そして光沢のある黒い体が最大の特徴です。
在来種のカミキリムシの多くは胸部が赤くありません。また、クビアカツヤカミキリは比較的大型で、触角が長いという特徴もあります。
判断に迷う場合は、写真を撮影して自治体の窓口に問い合わせることをおすすめします。
結論:フラスを掃除するだけでは被害は止まりません。木の内部にいる幼虫を駆除する必要があります。
フラスは幼虫が木を食べた証拠であり、掃除しても内部の幼虫は生き続けています。適切な駆除には専門的な対応が必要です。
自己判断での対処は避け、まずは自治体や専門業者に相談しましょう。
結論:成虫の活動期間である6月から8月の間は継続し、幼虫の発育状況によっては数年間必要です。
ネット巻きは成虫の脱出と新たな産卵を防ぐための対策です。幼虫は木の内部で2〜3年かけて成長するため、長期的な対応が求められます。
自治体によってはネット巻きの指導や支援を行っているので、相談してみるとよいでしょう。
結論:基本的に人を攻撃することはありませんが、捕まえようとすると噛まれる可能性があります。
カミキリムシは大顎が発達しており、防御のために噛むことがあります。素手で触るのは避け、軍手や厚手の手袋を使用しましょう。
毒性はありませんが、噛まれると痛みを伴うため、慎重に対応してください。
結論:幼虫が残っている可能性があるため、必ず破砕処理や焼却処分を行い、移動先で羽化させないことが重要です。
伐採した木材をそのまま放置したり、別の場所へ運んだりすると、内部の幼虫が成虫になって被害を広げる危険があります。
自治体によって処分方法の指導や回収サービスがあるので、必ず事前に確認しましょう。
結論:定期的な樹木の点検と、成虫の活動期(6〜8月)の注意深い観察が最も効果的です。
早期発見が被害拡大を防ぐ鍵となります。フラスや脱出孔などの初期サインを見逃さないことが大切です。
完全に侵入を防ぐことは困難ですが、早期発見により被害を最小限に抑えられます。
結論:幼虫の食害により樹勢が低下すると、果実の収量減少や品質低下につながります。
特にモモやウメの果樹園では深刻な経済的損失が発生する可能性があります。被害木からの感染拡大を防ぐことが重要です。
果樹園では早期発見と迅速な防除対策が特に重要です。自治体の補助制度も活用しましょう。
結論:冬の間も幼虫は木の内部で生き続けており、ゆっくりと食害を続けています。
成虫は活動していませんが、幼虫は低温下でも完全に活動を停止するわけではありません。越冬中も被害は進行します。
冬の間もフラスが出ていないか定期的に確認し、春の成虫羽化前に対策を講じることが効果的です。
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