セアカゴケグモには毒がある!特徴と危険性を徹底解説します!!




危険な外来グモ!!セアカゴケグモとは??

近年、外来生物のクモである「セアカゴケグモ」の発見が日本各地で相次いでいます。

ニュースで見たという方もいるのではないでしょうか。

このクモはメスの個体が強い毒性を持っており、万が一噛まれてしまうと人間やペットに深刻な健康被害をもたらす可能性があります。

しかし、正しい知識と適切な対策を身につけることで、そのリスクを最小限に抑えることができます

本記事では、セアカゴケグモの特徴や生態、被害の実態、対処法など、安全な暮らしを送るために必要は情報を解説しています。


背中の赤がトレードマーク!セアカゴケグモの特徴を解説!!


セアカゴケグモの特徴といえば、その名の通り背中にある赤色の模様です。

背中の赤模様が非常に特徴的なので、見つけたらすぐにセアカゴケグモだと判別することができると思います。

そんなセアカゴケグモは性別によって毒性や体の特徴が大きく異なります

毒性が強いのはメスだけで、噛まれるとセアカゴケグモが持つ毒で体に悪影響を及ぼします。
オスの個体はメスよりも毒性が弱く、あまり噛んでくることはありません。噛まれたとしてもメスほどの被害はありません。

毒があると凶暴な性格をしているのではないかと思われがちですが、おとなしい性格をしているので、こちらから刺激しない限りは襲って噛んできたりはしません。

オスとメスには見分け方がありますので下記の特徴で見分けましょう。


セアカゴケグモのオスとメスの違いを紹介!

メスは体長約10mmで、腹部が大きく膨らんでおり、全体的に丸みを帯びた体型をしています
足を広げると30mmほどの大きさになります。

光沢のある黒色の体色が特徴的で、腹部の下面には赤やオレンジ色の砂時計型の模様が見られることがあります。

一方、オスは体長約3~5mmとメスよりも小型で、細身の体型をしています
足を広げると20mmほどの大きさになります。

体色は全体的に色が薄く、茶色や灰色がかった色合いです。腹部にはメスとは違い線状の赤い模様があります。
また、オスの脚は細長く、メスよりも動きが俊敏です。


セアカゴケグモを見つけたらどうすればいいか

まずは安全を確保しよう!

もしセアカゴケグモを見つけた場合、まず安全を確保することが最優先です。

絶対に素手で触れず、近づきすぎないように注意してください
特に子供が興味本位で触れない、近づかないように教えましょう。


早急に駆除しよう!

家の近く、もしくは家の中で見つけた場合は早急に駆除するようにしましょう。

駆除する際は、市販の殺虫剤を使用し、直接噴射するのが効果的です
殺虫剤がない場合は紙コップで捕まえて洗剤で駆除するか、ダンボールなど汚れてもいい硬いものを使って潰して駆除する方法がおすすめです。潰して駆除した場合はついてしまった汚れを拭き取り、周辺をしっかり消毒しましょう。

また、外で見つけた場合は、家の近くにであれば殺虫剤を持ってきて駆除するのがおすすめですが、家の近くでなかったり、家に殺虫剤がない場合は、すぐに逃げるか、石などで潰しましょう。

家に大量発生してしまったり、自力での対処が難しい場合、専門の駆除業者に依頼するか、近所の方に手伝ってもらいましょう。
外に大量発生していた場合は、すぐにその場から逃げ、自治体や保健所に連絡をし指示に沿って動くようにしましょう


発見後は必ず連絡しよう!

家でも外でも、発見した際は必ず住んでいる地域の市役所や保健所に連絡し、発見場所や日時、個体数などの詳細を伝えましょう
そうすることで、近隣住民や学校に情報を共有することができ、地域全体での注意喚起を行うことができます。


セアカゴケグモはどこに潜んでいる??


セアカゴケグモは1995年に大阪府で初めて確認されて以来、日本各地で発見されています
今では青森県と秋田県を除く45都道府県で確認されており、特に関西地方(大阪、兵庫、京都など)、九州地方(福岡、熊本、鹿児島など)、そして関東地方(東京、神奈川、埼玉など)での報告が増えています。

このクモは暖かく日当たりのいい場所を好み、温度が高く湿度が低い環境で活発に活動します。

春から秋に多く見られ、特に夏場にその活動が特に盛んになる傾向があります。人工物の隙間や穴に巣を作ることが多く、人間の生活している環境に住み着いています。

具体的には以下のような場所に潜んでいます。

【住宅周辺】

  • 植木鉢やプランターの裏側
  • 散水栓用のボックスの中
  • 屋外エアコン室外機の裏側
  • 石の塀の隙間
  • 側溝や排水溝のふたの裏側
  • 傘の中
  • ベランダや庭に置いてあるサンダルの中
  • 屋外に置いたおもちゃ

【公園等の屋外】

  • 滑り台の上
  • 水飲み場付近
  • ベンチの裏
  • 自動販売機付近
  • ゴミ捨て場付近
  • 道端のガードレールやフェンス

セアカゴケグモが持つ強力な毒による被害

セアカゴケグモはおとなしい性格をしているので、こちらから刺激しない限りは襲って噛んできたりはしません。

しかし公園の遊具やベンチ、花壇の土や自転車のハンドル部分、外にあるサンダルなど、セアカゴケグモの存在に気が付かずに触れてしまって噛まれてしまう危険性があります

被害を受けないために次のことに注意しましょう。


・セアカゴケグモを刺激したり、素手で触って捕まえないようにしましょう。

・公園の遊具で遊ぶ際やベンチに座る際は、セアカゴケグモがいないか確認しよう。

・屋外にあるサンダルなどの履き物を履く時は、クモがいないことを確認しましょう。

・側溝や排水溝の掃除、庭の手入れをする際は、なるべく長袖を着用して、軍手も使用するようにしましょう。


噛まれたらどうなる?


セアカゴケグモは「α-ラトロトキシン」という強力な神経毒を持っています。

この毒は神経伝達物質の異常を引き起こし、神経筋に影響を与えて筋肉の過剰な収縮や痛みを誘発します。

咬まれた場合、局所的には激しい痛み腫れ赤みが現れます。
全身症状としては、発熱発汗吐き気嘔吐頭痛めまいなどが報告されています。重篤な場合には、血圧の上昇不整脈呼吸困難意識障害など、生命に関わる症状を引き起こすこともあります。

症状の出方や重さは個人差があり、年齢や体調、アレルギーの有無によって異なります。
特に高齢者、子供、妊婦、免疫力が低下している人は重篤な症状を引き起こす可能性が高まります

国内でも重症化したケースや入院治療が必要となった事例が報告されており、海外では死亡例もあるため、その危険性は十分に知っておく必要があります。


冷静になろう!噛まれたらどうすればいいか??

万が一、セアカゴケグモに噛まれた場合、まずは冷静になりましょう
パニックになると心拍数が上昇し、毒の拡散が早まる可能性があります

患部は流水と石鹸で十分に洗浄し、アルコールやヨードチンキで消毒して二次感染を防ぎます

その後、患部を氷嚢や冷たいタオルで冷やすことで、痛みや腫れを軽減できます。ただし、直接肌に当てないよう、布で包んで使用してください。

さらに毒の拡散を防ぐため、患部の少し上(心臓に近い側)を軽く圧迫し、患部を固定して筋肉の動きを最小限に抑えます。

できるだけ早く医療機関を受診し、咬まれた時間や場所、症状を詳しく伝えましょう。医師の指示があれば、抗ヒスタミン薬の服用をしましょう。


ペットへの影響

この毒は人間だけでなく、犬や猫などのペットにも危険を及ぼします。
咬まれると痛みや嘔吐、食欲不振などの症状が現れ、小型のペットほど症状が重篤になる可能性があります。

ペットの様子に異常がないか日頃から観察し、急な元気消失や異常な鳴き声が見られた場合は、速やかに獣医師に相談してください。


どこから外来してきた蜘蛛なの??

外来種であるセアカゴケグモはオーストラリア原産の蜘蛛です

当時はオーストラリアでしかその存在が確認されていませんでしたが、1995年に大阪府でオーストラリア国外以外では初となるセアカゴケグモの存在が確認されました。

侵入してきてしまった原因として、輸出のためにやってきた貨物コンテナに紛れてしまっていたからと考えられています。

音質な気候を好むことから日本の気候には適応できないと思われていましたがオーストラリアの気候と日本の大阪の気候が大きく差がなかったため繁殖してしまい、今や全国に生息する外来種となってしまったのです。

今ではその危険性から特定外来生物と認定されています。


特定外来生物とは??

特定外来生物とは、日本に本来生息していない外来種の中で、国内に定着すると生態系バランスを乱し、在来種の減少や絶滅につながることがある外来生物を指します。
法律に基づいて規制されており、輸入や飼育、移動が厳しく規制されています。セアカゴケグモの他にアメリカザリガニやウシガエルが挙げられます。

その法律は特定外来生物について記された、「外来生物法」です。正式には「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」といいます。

これは国内の生態系、人間の健康に与える重大な被害を防止することが目的とされています。

外来生物法についてはこちら(環境省HP)を参照してください。


知っておくことで身を守ろう!

日本に生息する毒を持つ蜘蛛は少なく

  • セアカゴケグモ
  • ハイイロゴケグモ

2種類しかいません。なおかつ生息する個体数が他の蜘蛛と比べて少ないため、蜘蛛は見た目が不快なだけで安全であるという考え方の方は多いと思います。

だからこそセアカゴケグモの存在を知っておかないと非常に痛い目を見ることになるかもしれません

特に子供は好奇心で触ってしまうことがあるかもしれません。なおかつ、子供が触ってしまった場合、大人より症状が悪化してしまう恐れがあります。

ですので、子供にセアカゴケグモについて教える機会を設け、見つけても触らないよう話し合うことで、子供の身を守りましょう


生態系に悪影響を与える!?

外来種であるセアカゴケグモが増えてしまうと、在来種のクモや昆虫を捕食し、生態系バランスを乱す可能性があります

日本にはセアカゴケグモの天敵が少なく、繁殖を抑制しにくい状況なので今後さらに増加していくことが見込まれています。

なるべく増加するのを防ぐかつ、被害を抑えるために、見つけた場合は市役所や保健所にすぐに連絡するようにしましょう。


セアカゴケグモは飼育禁止!!

セアカゴケグモは「特定外来生物」に指定されているため、飼育、運搬、輸入などが法律で禁止されています
違反した場合、罰金や懲役刑が科せられる可能性があるので、見つけても気軽な気持ちで飼育しないようにしましょう。


まとめ

外来種であり、小さな体に強力な毒を持つ危険なクモですが、正確な情報と適切な対策を知ることで、そのリスクを大幅に減らすことが可能です。

本記事で紹介した対処法を活用し、自分自身や家族、そして地域の安全を守りましょう

大事なポイントは3つあります。

  1. 絶対に触らないこと
  2. 見つけたら市役所か保健所に連絡すること
  3. 噛まれてしまったら必ず病院に行くこと

この3つを守ることで、自分や家族の身を守りつつ、地域住民の安全を守ることができます。

ホームレスキュー株式会社では、害虫・害獣駆除の専門知識と経験を持つスタッフが、迅速かつ安全に対応いたします。セアカゴケグモに関するご相談がある場合は、お気軽にお問い合わせください。
私たちが皆様の安全で快適な暮らしをサポートいたします。


この記事の作成者
害獣駆除の専門家 ケーシーさん

害獣駆除センター
害獣駆除の専門家
元田 ケーシー


害獣駆除センターの害獣駆除の研究員です。害獣の生態や効果的な忌避方法を研究しています。記事で執筆している内容は、自社で試験調査した内容や、国内と海外の学術論文を基に情報提供しています。

地域別駆除実績

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