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お米は日本の食卓に欠かせない主食ですよね。
とある企業が行った全国の20~60代約1000人を対象に実施したコメの消費・購買に関する調査で、毎日コメを食べる人は84.8%だった。
こういったことからも、ほとんどのご家庭に米があるのではないでしょうか。
多くの方は「お米は長持ちするもの」という考えを持っているのではないでしょうか。
実はお米の保管方法を誤ってしまうと「ノシメマダラメイガ」や「コクゾウムシ」といった害虫が米びつの中で発生してしまうことがあります。
特に、気温が上昇する春や夏はこれらの害虫の活動が活発になるため、被害が増加する傾向にあります。
本記事では、昨今の米問題による危険性の高さ、ノシメマダラメイガとコクゾウムシの生態や発生原因、春夏に適したお米の保管方法について詳しく解説しますので参考にしてください。
昨今、お米の価格高騰が続いており、それに伴い転売も問題視されています。
それに伴い、「ノシメマダラメイガ」や「コクゾウムシ」の被害が大きくなるのではないこと考えられています。
ここ最近お米の値段が非常に高いですよね・・・
こうした背景から、お米をまとめ買いして家に置いておくご家庭が増えています。
その結果、お米の保管期間が長くなってしまうため、お米に害虫が発生しやすくなり、被害が拡大する可能性が高まってしまいます。
適切な保管方法をとらなければ虫が湧いてしまい、せっかくのお米が台無しになってしまうため注意しましょう。
例えば、中国人がお米を転売していると問題視されています。
もちろん転売することは非常に良くありませんが、一番大きな問題として劣悪な保管方法にあります。
【独自】「買えない人へのビジネス」コメ“高額転売”の中国人女性を直撃…中国SNSに相次ぐ「日本のコメ転売」投稿-FNNプライムオンライン-Yahoo!ニュース
上記の記事によるとお米を「玄関で管理している」とのこと。
そのような不適切な環境で保管しているお米を買ってしまった場合、買った時点で虫が湧いている可能性があるため、たとえ破格な値段で売っているお米を見つけても、スーパーやお米屋さんなどの正規のルートで売っているお米を購入するようにしましょう。
これらの被害を受けないためにどのようなことに気をつければいいのでしょうか。
まずは「ノシメマダライガ」と「コクゾウムシ」について解説します。
お米に湧く虫といえば「ノシメマダラメイガ」と「コクゾウムシ」の2匹が代表されます。
ここからはこの2匹について解説します。
ノシメマダラメイガは、栄養価の高い穀物類に発生する害虫です。
特にお米、他にも小麦、ナッツ類などを好んで食害します。
非常に小さな見た目ですが飛翔能力が高く、狭い隙間にも入り込むため、気づかないうちに米びつの中に侵入してしまいます。
さらに米粒の隙間に潜り込んで食害や産卵を行うため、その小ささ故に気がついた時には被害が拡大していたといったことが非常に多いです。
また成虫は夜行性で、昼間は物陰に隠れ、夜間に活発に飛び回ります。光に引き寄せられる習性があり、家庭では電灯や窓際に集まることが多いです。室内だと夜間に台所などで見かけることが多いです。
成虫の体長は約9〜12mmで、翅を広げると約15mm以上になります。幼虫は約2〜5mmと非常に小さいです。
また、成虫のノシメマダラメイガの羽には特徴的な模様があります。
前羽の基部は銀白色で、後羽は赤茶色や銅色の帯模様があります。
幼虫は白っぽい体をしており、成長とともにわずかに黄色がかった色へと変化します。
お米と幼虫の色が似ていることが発見が遅れる原因の一つになっています。
侵入したノシメマダラメイガはお米の表面に卵を産み繁殖します。
卵は非常に小さく、透明に近いため、肉眼で見つけることは困難です。成虫の寿命は非常に短く1~2週間程度です。
しかしこの短期間でメスは約100~400個の卵を産卵します。このことから非常に繁殖力が高く、一度発生すると大量発生してしまう傾向があります。
ノシメマダラメイガの 発生原因から駆除・予防法まで徹底解説
コクゾウムシは、米に穴をあけて中身を食害する害虫です。
お米の他にもパスタやクラッカーなどの乾燥食品を好んで食害します。
成虫は小さい見た目ながら、飛翔能力を持っているため狭い隙間にも入り込み、気づかないうちに米袋の中に侵入してしまいます。
成虫は米粒に小さな穴をあけ、そこに卵を産みつける習性があり、幼虫は孵化後、米粒の内部でお米を食べながら成長し、最終的に成虫となって外に出ます。
そのため、外見は問題なく見える米でも、見知らぬうちに被害が進行してしまっているという厄介な特徴を持っています。
コクゾウムシは幼虫、成虫ともに約3mmほどの非常に小さな虫です。
体の色は黒や茶褐色をしており、楕円形の体の頭部には特徴的な「口吻(こうふん)」と呼ばれる、ゾウの長い鼻のようなものがついており、この部分を使ってお米に穴を開け、卵を産み付けます。
また幼虫はノシメマダラメイガと同じく白い見た目をしており、被害の発見が遅れる原因になっています。
成虫は口吻(こうふん)」を使って米粒に小さな穴をあけ、そこに卵を産みつけます。
繁殖力も非常に高く、100〜200日の寿命の中で、1匹のメスが一生に産む卵は200個以上といわれています。
そのため放置してしまうと急激に大量発生してしまう傾向があります。
コクゾウムシの駆除の仕方って?専門家が解説!!
ここまで「ノシメマダラメイガ」と「コクゾウムシ」について解説してきました。
そこで、上記の画像に実際どのくらいの大きさなのか、お米一粒と大きさを比較しました。
どちらの幼虫もお米の粒よりも一回り小さいです。
お米の粒が5mm程度ですから、その体の小ささがわかると思います。
また成虫はコクゾウムシは幼虫から大きさがそれほど変わらないですが、たいしてノシメマダラメイガはお米2粒分とコクゾウムシより2倍以上大きいサイズをしています。
なぜお米に虫が湧いてしまうのか不思議に思う方も多いはずです。
ここからはお米に虫が湧いてしまう原因について解説します。
お米の管理が適切でなかった場合、お米を購入した時点で、すでに卵や幼虫、成虫が混入していることがあります。
スーパーやお米屋さんなどの正規店はほとんどが適切な管理を行なっているので安心できますが、特に下記のようなお米は注意が必要です。
これらのいずれかに当てはまるお米がご自宅にある場合は注意しましょう。
しかし、卵は目に見えないほど小さいため、購入後すぐに見つけるのは非常に難しいと思います。
ノシメマダラメイガとコクゾウムシは高温多湿の環境で発生しやすいという特徴があります。
活動が活発になる気温の目安は
そのため、暖かくなってくる春や夏は特に発生する可能性が高くなっており、繁殖も活発になってしまいます。
高温多湿の環境でのお米の保存は細心の注意をはらいましょう。
高温多湿な環境に加え、保存環境が適切でないと発生してしまいます。
例えば長い間放置して古くなっていたり、開封したお米を封をせずに放置してたりしていたりすると非常に危険な状態です。
ノシメマダラメイガはビニールくらいなら簡単に破ることができます。
そのため、長い間放置して古くなったお米は気づかないうちに侵入されており、開封していなくても被害にあっている可能性があります。
さらに、密閉されていない環境で保存していた場合、成虫が簡単に侵入してしまうため、開封後の米は早めに消費するか、正しい保存方法で保管しましょう。
ここからはどのように保存すればいいか、対策方法を紹介します。
春や夏は気温が上昇し、ノシメマダラメイガとコクゾウムシの発生リスクが高まるため、以下の対策を徹底することが非常に大切です。
開封したお米を保存する際は、袋のまま置いておくのではなく米びつに入れて保管するようにしましょう。
特に、紙袋やプラの袋に入れたままだと害虫が入り込むリスクが高まります。
米びつはお米を密閉して保存できるので使用することをおすすめします。
ホームセンターなどでも売っていますし、百均でも購入することが可能です。
ご自宅のお米の保管量に合わせた大きさの米びつを購入することをおすすめします。
米びつを使用する上で以下のことを行いましょう。
お米を新しく補充する際は、必ず米びつを空にして、掃除を行うことが大切です。
古い米のカスが残っていると、発生の原因になります。
米びつの内部を掃除する際は、洗剤でしっかりと洗い、しっかりと乾燥させてから新しいお米を入れるようにしましょう。
米びつの中に、市販の防虫剤入れることで被害を抑えることができます。
ただし、これらの防虫アイテムは定期的に交換する必要があるため、長期間放置しないように注意しましょう。
システムキッチンの引き出しに合うスタイリッシュな米びつ。 パッキンでしっかり密閉され、お米が最後まできれいにすくえます。 蓋をパチッとロックしておけば、お米を湿気と酸化から防いでくれます。 炊飯器の横に置いておけば作業もスムーズ。 蓋は全面が開くからお米がすくいやすいです。
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Amazonで購入気温が低い環境では活動できないため、冷蔵庫に入れておくことでノシメマダラメイガとコクゾウムシが入ってこない環境を作ることができます。
特に気温が20℃を超える春夏の時期には冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
ただし、袋のまま入れておくと結露が発生してしまうので、密閉できる保存容器に入れて保存しましょう。
お米に虫が湧いた場合、そのお米を食べることはできるのでしょうか?
結論から言いますと
”絶対食べないほうがいい”です。
理由は下記の2つです。
虫が発生したお米には、フンや死骸が混入している可能性があります。
これらの異物が混ざっているお米を食べてしまった場合、アレルギー体質の人はくしゃみや鼻水、皮膚のかゆみなどの症状を引き起こす可能性があります。
そのため、特に小さな子どもや高齢者、アレルギーを持っている人がいる家庭では、虫が発生したお米を食べることは避けたほうがよいでしょう。
「目視で取り除けばいいんじゃない?」
と思う方もいるかもしれませんが、非常に小さいため不可能です。
また水洗いをしても死骸やフンは残ってしまいます。冷凍したり加熱しても、死体やフンが食べられるようになるなんてことはないので、もったいないですが食べずに捨てることを推奨します。
虫に食害されて米粒の内部が空洞化してしまっている場合、お米の食感が悪く感じると思います。
また、虫のフンや排泄物が混ざることで、匂いや味に違和感を感じることがあるかもしれません。
食べてる時に食感や味、匂いに違和感があった場合はすぐに食べるのをやめましょう。
違和感を感じた場合は、無理に食べずに廃棄するのが賢明な判断です。
本記事では昨今の米問題による危険性の高さ、ノシメマダラメイガとコクゾウムシの生態や発生原因、春夏に適したお米の保管方法について詳しく解説してきました。
お米高騰による買い溜めや、昨今のお米の転売問題はお米の害虫被害が増えてしまうと考えています。
春や夏の時期は特に発生しやすくなりますので、この記事で紹介した保存方法を参考にして、大切なお米を害虫の被害から守りましょう。